部屋の印象を大きく左右するフローリング。見た目は同じようでもフローロングの種類によって、その特徴は異なります。
まずはフローリングの種類による違い、そして無垢フローリングのお手入れについて焦点をあててご紹介します。
フローリングの種類
フローリングは大きく分けて「複合フローリング」と「無垢フローリング」の2種類があります。
複合フローリングとは、薄い板を複数枚重ねて厚みを持たせ、表面に木材やシートを貼った床材のことです。無垢フローリングの弱点を補うよう人工的に作られたもので、実用性が高く、予算を抑えることができるため、実際には住宅床材の主流となっています。
複合フローリングは、表面に貼り合わせる素材によって3種類あります。
複合フローリングの特徴 ●メリット ◆デメリット
●無垢フローリングに比べて安価で種類が多く、色合いなど品質が均一、施工が簡単
●幅広いデザイン、様々な機能性を持つ種類の中から選べる
●床の反りや割れが生じにくく、傷がつきにくい
●耐久性があり、お手入れが簡単
◆浅い傷には強いが、傷が深いと中の合板が見えてしまう
◆踏み心地は固く、冬は冷たく感じる
◆調湿性はなく、経年劣化する
無垢フローリングとは、丸太からそのまま板を切り出した、自然な状態の床材のことです。小さなお子様や化学物質に敏感な方がいるご家庭でも、安心してお使いいただけます。
●素足に伝わる天然木ならではのぬくもりや質感がある
●空気を多く含んだ天然木は 踏み心地が良く、冬の冷えを軽減する
●唯一無二の美しい木目は重厚感があり、芳香はリラックス効果がある
●時の流れと共に変化する色味や艶に味わいがあり、長期に渡り様々な風合いを楽しめる
●調湿性があり、快適な空間を保つのに役立つ
【夏】蒸し暑い夏は、床材が湿気を吸収して室内の湿度を下げる
◆材種や品質により高価
◆全般に傷がつきやすく、水シミができやすく、お手入れに手間がかかる
◆膨張・収縮性があり、反りや隙間が生じることがある
【夏】湿気を含むことで床が膨張し、床材の継ぎ目が目立ちにくくなる反面、場合によっては反りや盛り上がりが起こる 参照 ▶ 無垢フローリングが膨張する特性に対応した施工 》
【冬】床材に保持されていた湿度が放出されるため、床が収縮し、床材の継ぎ目に隙間ができやすい
このように、複合フローリングは、無垢フローリングの弱点を補うように作られたものであることから、両者は相反するメリット・デメリットを多く持ち合わせています。
日々のお掃除で心掛けておきたいポイントは3つです。
① 基本のお手入れは、雑巾やモップでの乾拭き。
② 飲み物などこぼしたらすぐに拭き取り、水シミになるのを防ぎます。
③1ヵ月~3ヵ月に1度、固く絞った雑巾でまんべんなく拭き掃除。余裕があれば最後に乾拭きで水分を残さないようにすれば完璧です。
Q : 汚れがひどい場合は?
A : 中性洗剤を薄めた水で、雑巾をしっかり絞って拭きます。
Q : 床材の継ぎ目の汚れは?
A : 基本は掃除機で吸い取ります。取り切れない汚れは、爪楊枝などで掻き出して取り除きます。
無垢フローリングは、無塗装の状態では水分をこぼせばすぐに染み込んで汚れが残ってしまいます。
塗装をして汚れや水シミから保護してあげると、床は長持ちします。天然木のフローリングには、天然塗料がおすすめです。
塗料は色々なものがありますが、大きく分けて「コーティング系塗料」と「浸透系塗料」の2種類があります。
自分の好みに合うものを検討してみましょう。
コーティング系塗料とは、表面が薄く硬い塗膜で覆われる塗料です。 ●メリット ◆デメリット
●撥水性に優れ、水シミや傷がつきにくい
●定期的なワックスがけは必要ない ※ワックスがけをするとムラになりやすいため
◆強い艶、ツルツルに仕上がるので木の素材感は失われる
◆紙やすりやサンドペーパーでの補修はできない ※表面がくすむため
◆静電気が発生するのでホコリが付きやすい
浸透系塗料とは、床材の表面に塗料を染み込ませる塗料です。自然な艶、木本来の質感を楽しめることから人気があります。 ●メリット ◆デメリット
●木の呼吸を妨げないので、調湿性や断熱性を損ねることなく、夏はさらり、冬はぬくもりを感じられる
●紙やすりやサンドペーパーでの補修が可能 ※補修した部分は、あらためて塗装が必要です
◆ごく薄い表面保護はできるが、硬い塗膜は形成されないので、水や傷に弱い
◆定期的な再塗装が必要
ご参考に、「オイル塗装」と「ワックス塗装」の゛仕上がり感“と゛樹種との相性“をご紹介します。
木目の表情がはっきりと浮かび上がり、しっとりとした塗れ色の仕上がりです。日焼けはしやすく、無垢材ならではの経年変化する色味を楽しめます。
Q : 相性がいい樹種は?
A : 色味のある広葉樹 … オーク、アカシア、ウォールナットetc.
木目がはっきりしている広葉樹 … タモ、ナラetc.
塗れ色にならず、無塗装に近いサラっとした仕上がりです。
Q : 相性がいい樹種は?
A : 明るい色の広葉樹 … バーチ(カバ桜)、メープルetc.
針葉樹 … ひのき、杉、パインetc.
Q : 再塗装の頻度は?
A : 浸透系塗料の再塗装は1年に1度を目安に、撥水性が落ちて、塗装が痛んできたと感じたらお手入れのタイミングです。
浸透系塗料は、汚れや摩耗による色落ちを防ぐ保護剤の役割で、汚れ落とし効果はありません。専用のクリーナーを併用し、汚れを分解してキレイにします。 ※クリーナーにはワックス効果(撥水性・艶)をあわせ持ったものもあります
忙しくてなかなか手がまわらない時は、よく歩く部屋から優先してメンテナンスするといいでしょう。
その1 スチームクリーナー … 高温の蒸気は床を痛めます。
その2 化学薬品が使われた洗剤 … 無垢の床はデリケートです。
その3 ホットカーペット … 熱がこもり床を痛めます。使用する場合は、断熱性の高いマットを敷きましょう。
以上のことに気を付けて、無垢フローリングと長くお付き合いください。
いかがでしたでしょうか?
天然木100%の無垢フローリングはお手入れに手間もかかりますが、その分、こだわって選んだフローリングに愛着もわいてくると思います。
また、 床の色味や傷も経年変化、大切な思い出として楽しめると素敵ですね。
エアコンが再び活躍する冬の到来前、エアコン掃除はお済みでしょうか?
エアコンのお掃除は、春と秋が適した季節といわれています。
秋がおすすめの一番の理由、それはエアコン内部のカビを一掃するのに適した時季だからです。
梅雨から夏にかけて大活躍したエアコン、冷房や除湿運転中には湿気やホコリを含んだ室内空気を吸い込み、エアコン内部には余分な水分が生じます。
そして外出時などエアコンを停止すると、内部は風呂場のような多湿状態になります。
カビは湿気やホコリが大好物。そのまま放って置くと、カビの繁殖に適した環境になる、というわけです。
秋のお手入れをせずに冬を迎えると、日常的にエアコンの吹き出し口からカビの胞子をバラまく要因になりかねません。
ですから、冷房運転を使い納めた後の秋がエアコン内の環境をリセットするにはぴったりの時季なのです。
きれいになったエアコンであたたか空間、家族団らんをお過ごしください。
※当社の外断熱工法では、夏場のエアコン常時運転を推奨しています。
一日の疲れを癒すお風呂。キレイに保ちたいものですが、お風呂の掃除をするのは面倒と感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
ポイントは、日常のお気軽掃除と定期的なしっかり掃除の組合わせです。
お風呂の汚れは、放置していると付着して落ちにくくなってしまいます。
皮脂やせっけんカスは冷えて乾くと落としづらくなります。時間を置かずに掃除をすれば、少ない労力で簡単に汚れを落とすことができます。
また、浴室は大量の水蒸気が発生するためカビが発生しやすい場所です。水分だけでなく石けんカスもカビの原因となります。清潔に保てるよう心がけましょう。
【日々のお気軽掃除】
入浴毎に洗い流すと、汚れのこびりつきを抑制できます。
汚れが浮きやすいようお湯で浴室内の汚れを洗い流した後、カビの発生防止に冷水で洗い流します。
窓を開けるか換気扇を回して、水分と湿気を取り除きます。
【洗剤を使って】
柔らかいスポンジに、中性洗剤をつけて汚れを落とします。
冷水で洗剤を洗い流して、しっかりと換気します。
【しっかり掃除】
濡れたまま放置すると、カビや水垢汚れの原因になります。
最後の拭き取りに、マイクロファイバークロスを使うと、水分や汚れをキレイに拭き取ることができ、おすすめです。
9月は台風の上陸が多い時期です。
バルコニーに落ち葉やゴミは溜まっていませんか?
バルコニーと部屋との段差はあまりありません。
大雨で、落ち葉などが排水溝に一気に集まり詰まってしまうと、排水が間に合わずプール状態となります。あふれた水が室内に侵入してしまうおそれがあります。
こまめな排水溝の掃除を心掛けて、台風や豪雨の予報が出た際は、バルコニーに落ち葉やゴミが溜まっていないかチェックしておきましょう。
また、自宅周辺の排水溝や溜ますも、雨水が速やかに流れるように掃除しておくと安心です。
長かった梅雨が明け、厳しい暑さが続く毎日となりました。
夏の蒸し暑さを快適に過ごすために欠かせないエアコン。
エアコンの活用法について、今一度お伝えしたいと思います。
「こまめな電源の入り切りで、電力消費を抑えたい」。このように思いがちですが、これは節電とは逆効果になります。
夏にエアコンで最も電力を必要とするのは、暑い部屋で電源を入れる時です。
ですから電源の入り切りを繰り返すと、自ら電気代が高くなる状態を作り出してしまうことになります。
特に日中の強い日差しがある時間帯は、
①窓まわりの日射対策をする。
②できるだけ室内ドアを開けた状態にしてひとつの空間にする(「外断熱の家」ならでは!です)。
③扇風機の併用で部屋全体に冷風が回るようにする。
こうすることで、省エネ&快適にお過ごしいただけます。
新型コロナの影響で、在宅ワークや自宅学習などで家で過ごす時間が増えている中、エアコンや扇風機を上手に活用して、心地良い空間でこの夏を元気にお過ごしください。